平成19年7月13日最高裁判決

2010年4月 5日

 ≪判決要旨≫

貸金業者が制限超過部分を利息の債務の弁済として受領したが、
その受領につき貸金業法43条1項の適用が認められない場合には、
当該貸金業者は、同項の適用があるとの認識を有しており、かつ、
そのような認識を有するに至ったことについてやむを得ないといえる特段の事情があるときでない限り、
法律上の原因がないことを知りながら過払金を取得した者、
すなわち民法704条の「悪意の受益者」であると推定されるものというべきである。

 

 ≪判決内容の考察≫

平成17年(受)第1970号不当利得返還請求事件。
みなし弁済の成立要件を満たさない限り、つまり利息制限法を越える利息が違法金利になる場合、
「貸金業者」であれば、この違法部分については、本来自分達が受取る法律的理由のないお金であると
認識していたハズです。
ということで、特別な事情がない限りは、悪意であると推定されると判断されました。

逆に、みなし弁済の要件を満たしているような場合は、そこまでキッチリやっていたのだから、
自分達がその利息制限法を越える部分の金利も受取ることができると思っていたハズです。
その場合は、善意であるということになります。
ただもちろん、みなし弁済の要件を満たしているということは、約定金利をそのまま受取ることができるため、
金利の引き直しがない訳ですから、利息の返還義務自体が発生しません。


(法律用語の確認)
① 「悪意である」とは、知っていることを指します。逆に知らないことを「善意」といいます。
② 「推定される」は、裁判によりその事実を否定しきれるだけの反対の証拠をあげなければ、
  そのままで認められてしまう事実です。
  これに対し、「看做す(みなす)」は、反対の証拠をあげることができても覆りません。

 


 判決文はこちら → 平成19年7月13日最高裁判決 (PDF)

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