弁護士と法律資格
2010年6月19日
わかくさ司法書士事務所は現在、司法書士と行政書士が在籍しておりますが、
今回は主に「弁護士とその他法律系資格との違い」について記載したいと思います。
司法書士・行政書士のように、最後に「士」がつく資格業を、ひと括りで士業といいます。
一般の方から見て、弁護士・税理士などはなんとなくイメージが湧くものの、
「聞いたことはあるけどよく違いがわからない」と思われるであろう沢山の資格があります。
弁護士・司法書士・行政書士・社会保険労務士・税理士・公認会計士・土地家屋調査士
弁理士・不動産鑑定士・測量士・中小企業診断士・一級・二級建築士・社会福祉士
介護福祉士・保育士・栄養士・歯科衛生士・気象予報士
と、思い浮かぶ士業を挙げてみても、非常に多くのものがあります。
もちろんこれら以外にも沢山の「○○士」は存在しますが、
上記のこれらは誰しも一度くらいは耳にしたことがあるのではないでしょうか。
厳密な意味で言うと正確ではありませんが、
ここから弁護士とその他の法律資格の違いについて記載してみます。
アメリカにおいては、法律専門職は弁護士しかおりません(お上である裁判官や検察官は除きます)。
弁護士が「税金専門」「特許専門」という形で、それぞれの専門を持ち、
日本における税理士・弁理士などの隣接資格の業務をすべて行っております。
同じように、日本においても弁護士はオールマイティー資格です。
弁護士は(各資格の登録の要否は別として)原則すべての業務を行うことができます。
それに対して弁護士以外の資格は、いわゆる(弁護士の)隣接資格と言われ、
弁護士が扱うことができる業務の、それぞれ一部の分野を扱うことができるという位置づけであり、
各自専門分野の役割を担っています。
大まかな分野としては、
法律系の弁護士・司法書士・行政書士・弁理士、
会計系の税理士・公認会計士
企業コンサルタント系といった感じの中小企業診断士・社会保険労務士
といったところですかね。
法律家とひと括りに言っても、狭い意味での場合と広い意味での場合とで使い分けられています。
狭義の「法律家」というと、裁判官・検察官・弁護士のいわゆる法曹を指すことが多いと思います。
在野の法律家としては、弁護士と認定司法書士(訴訟代理人として法廷に立てる者)だけという見解もあり、
日弁連は当然こっち(狭義)の考え方が強いようです。
広義の「法律家」というと、税法を扱う税理士等も含めて、
弁護士その他隣接資格者すべてを指しますが、
今の日本における法律家の括りとしては、広義の意味で考える方が実情に近いと思います。
行政書士は法律家とは言えないから「街の法律家」という表現を使うなと、
日行連は日弁連にクレームを付けられたりもしていますが、
弁護士以外の何十万人もの法律家が、それぞれの役割をキッチリ担っているからこそ、
弁護士が2万人しかいない日本社会がなんとかまわっていると思っています。
現在の弁護士数では、とても日本のすべての法律業務に対応することはできません。
隣接資格者がそれぞれの役割を果たしている現在においても、
弁護士が足りないと言われている状態です。
また、仮に数が足りていたとしても、餅は餅屋という言葉もあります。
税金の相談は、弁護士がいても税金の専門家である税理士にすると思います。
弁護士自身も自分の事務所や依頼者の税金のことは税理士に相談しています。
同じように登記の相談はやはり弁護士ではなく司法書士にするかと思います。
相続問題のように、税金も登記も年金も絡んでくるような複雑な問題もあり、
役割分担として業務を分けて考えると、司法書士・行政書士の私たち法律資格者自身にも、
その範囲がわかりにくいところがあります。
どこに相談すればいいかわからないので教えてほしいと言われることもあります。
これらを一般の方々に理解しろという方が土台無理な話ですよね。
業として「ここまではやってよい、これ以上はやってはいけない」
という資格者同士の業際問題というものもありますが、
司法書士・行政書士としては扱えない業務は他士業と連携し、
業際をキッチリと守りながら、自分たちの扱うことのできる範囲内で、
お客様に最高のサービスを提供できるように頑張りたいと思います。
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